沿線
エリア
好み
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窓の遮光カーテンの隙間から漏れる日の力強さから、外に出ずとも恐ろしいほどの熱気を感じる8月のある日。その暑さはエアコンの冷風とシャワーの冷水で敢えて芯まで冷やしておいた俺の体から、玄関のドアを閉めてからたったの30秒で汗が吹き出てしまうほどで、俺は思わず「参ったな」と独り言を呟いてしまうのであった。
時刻は11時前。暑さのピークが午後1時にくるとするならばまだあと2時間は気温が上がっていくということ。その恐怖を目の前にして、俺はこの汗はただの生理現象だけではなく、冷や汗や交感神経の失調によるものもあるかもしれないぞと思うに至ったわけだが、しかしながら、そんな地獄の釜の蓋の上のようなヒートアイランド(本来の意味とは異なるが”東京砂漠”という言葉が非常にしっくりくるように思える)に足を踏み出すことを躊躇することは一切なく、寧ろ勇み足(ここまで書くのに30分くらいかかったのでちょっとかっこいい感じの導入はもうやめます。最近京極作品を読んでもろに影響されて書いたのですがレベルが違いました)的な感じでワクワクしてました。
目当てはらぁ麺やまぐち。ずっと前から来たかった西早稲田のこのお店。俺の大好きな鶏清湯スープの上、なんと6年連続でミシュランガイドのビブグルマンにはいっている、その実力は誰しもが認める超スーパー有名店です。
11時半開店のため、15分前には到着したんですがすでに待ち客6名。早えなぁ・・・。しかしながらおかげさまで俺も一巡めに食べることができそうです。開店時にはすでに15名ほど。店内では若くて顔立ちの良いお兄さんが2人で仕込みから接客まで担当している模様です。
食券を買ってカウンターに。奥には小さめながら隙間を利用してテーブル席も用意されています。卓上はこんな感じで非常におしゃれ。一巡目のみなさんは総じてラーメンを注文されていたため俺よりだいぶ早く提供されていまして、みんなが美味しそうに食べいるのを見ながら楽しみに二皿の着陸を待ちました。
はい、久しぶりに来ました。トバしウマッ。食べる前にすでにわかるこのうまさ。この見た目なら1,480円でも値段の高さを感じることがありません。見た目もしっかり味わっていきます。
つけ汁はもう、見ているだけでほっぺたが落ちてしまいそうなほど綺麗な清湯スープ。もうね、アホになってしまうほどスッゲー良い香りがします。ネギが散っているほか、刻んだ鷹の爪が少しだけ入っています。中には味玉と、そしてワンタンが3個。
麺は昆布水(?)につかっています。綺麗なストレート細麺。トッピングはチャーシュー2枚、鶏チャーシュー2枚に、ぶっといメンマとカイワレがこれまたすっげー綺麗に乗っています。もうね、これもうこの盛り付けを見ながらご飯一杯は食べられそうですね。
そしてこれは好みで麺につけて食べてねと渡された謎の調味料。なんて言っていたのか聞き取れなくて「?」と思いましたが、これよく見て味を確かめて見たところ、かんずりです。へえええええ、これつけ麺と合わせて食べるんだ!
これってどんな味になるんだろうか。楽しみです。
でましたご存知、GEKIUMAです。めっちゃ美味しい!!
やはり見た目は裏切らないというか、見た目も含めた味わいになるというか。もう、めちゃくちゃ美味しいです。鶏清湯として完璧に完成されたつけ麺です。鶏と醤油、そして麺の塩梅が100パーセント正しいとこうなるのか、というくらい見事な調和をしています。
そしてこれも大事だと思うのですが、食べても食べても全て美しい。清湯スープは器にべたっと汁がへばりつくこともないし、見た目がずっと綺麗なんです。
ワンタンの塩梅も抜群です。餡と中の具が口の中でジワっと広がります。清湯スープとは全く違う味わいです。
チャーシューも見事。特に鶏チャーシュー。名店の鶏チャーシューは、しっとりしているだけでなく、歯ごたえも素晴らしいんですよね。本当に「サクっ」っといきます。すっげーうまい。
このままでも全く飽きずに食べきれるのですが、せっかくなのでかんずりを麺につけてからつけ汁にさっと浸して食べてみると、またもうすっごい綺麗な別世界にたどり着きました。爽やかながら絡みの効いたあの味わいが、こんなにマッチするなんて!
それにしても、かんずりで味を足したのにも関わらず、まったくもってちょうど良い。先ほどまでも全てちょうどよかったのに、何かを足してもちょうど良い。不思議ですが素晴らしいです。
スープ割りを温めていただき、全て完飲。至福のひとときでした。ごちそうさまです!!
最後に、ちょうど良いので過去紹介したミシュランガイド掲載店を紹介します。
1つ星
創作麺工房鳴龍(2017, 18, 19, 20)
ビブグルマン
らぁ麺 やまぐち(2015, 16, 17, 18, 19, 20)
麺 えどや(2015, 16, 17)
らぁ麺 すぎ本(2017, 18, 19)
麺や 七彩(2017, 18)
麺酒処 ぶらり(2015, 16)
創作麺工房鳴龍(2016)
中華そば こてつ(2020)