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シュレディンガーの猫、皆さんご存知でしょうか?
名前がかっこよすぎて、実際の意味も理解せず知名度だけが上がってしまったこの言葉ですが、本当は量子力学の分野で存在するある説を否定する思考実験の一つとして、シュレディンガーという人が提唱したものです。量子力学について、触りだけ、概念だけでも理解したいという思いで講義系の動画を漁った時期があったのですが、結局わからないまま令和を迎えてしまいました。
多分今でも何を説明されてもわかりません。ミクロはすげー小さな世界。マクロはそうでもねえ、くらいの認識です。
しかしながら、シュレディンガーの猫については多少説明ができます。
シュレディンガーの猫とは、「半分生きてて半分死んでる猫」のことです。猫を見えないところに置いて、50パーセントの確率で猫が死ぬ薬を投与したとします。すると猫は半分の確率で死んでいて、半分の確率で生きていますが、それをこちらは直接観測できない時、猫は「生と死が重なっている状態」となるわけです。つまり、半分死んでて、半分生きている。
は?って感じですよね。
「いや、こっちが観測してないからわからないだけであって、猫自体は死んでるか生きてるかのどちらかだろ。半分生きてて半分死んでるなんてことはありえない」
こう思うのが普通です。だって、僕らの生きているマクロの世界では「半分生きてて半分死んでる状態」なんてありえないからです。しかし、量子力学において、ミクロの世界ではそれが普通に起こるそうなのです。
そう説明されると、「なるほど、半分死んでいて、半分生きている状態が存在するのか〜。へ〜、それが量子力学の世界か〜」くらいにしか思われていないと思うんですが、シュレディンガー自身は「そんな状態、ミクロであってもマクロであってもあり得るわけない」というスタンスで反論するために、わかりやすく説明するためにマクロに落とし込んだこの話を出したのであって、量子力学をわかりやすくするためにシュレディンガーの猫の話をしたわけではないのです。
しかしながら、それが今では誤った方向で世間に広まってしまっていまして、シュレディンガーの猫をなぜか論拠としてしまい、「つまりは並行世界だ!」とかマジで明後日の方角へと結論づけたSF小説もあったりなど、そんな突飛な話まで広がっている模様です。
普通に考えたらあり得るわけがない。でも、「量子力学とはそういうもんだよ」と言われると何の知識もない僕らは「そういうもんか」となんとなく腑に落ちてしまう。これが学問において一番恐るべき「生半可な知識」というもの。これは学問だけでなく、政治や仕事などの日常生活にも往往にして存在するから注意が必要です。
そんな意味では、つけ麺もまたシュレディンガーの猫と言っても良いかもしれません。
料理人たちがシュレディンガーの猫という名のいろんな思考実験を繰り広げ、たどり着いたその先にある答えは決して一つではないというパラレルワールド。
胃が空っぽ、頭がぼーっとしていてどこか気持ち悪く、目も座ってないレベルの、まさに「半分死んでいて半分生きている」ような二日酔いの日に食べるつけ麺のガツンとくる塩気で徐々に生き返っていくあの感覚。間違いなくシュレディンガーの猫です。
そんなわけで、今回きたのは錦糸町の人気店、「七菜矢」。
錦糸町のラーメンは基本的に食べた僕ですが、ここはつけ麺屋。そのため今までは敬遠していたのですが、つけ麺巡りを始めた今、入らないわけにはいきません。
錦糸町の中でも、好立地、そしてなかなか大きな建物。これ維持費結構生きそうだなぁなんて思わず勘ぐってしまうほど。
15時頃に入ったところ、待ちはゼロ。すぐに食券を買いカウンターに座ることができました。
屋内が広く椅子が多いので回転率がいいんだろうなと。
たまたま僕の次に食券を買った人が僕の隣に座ったため、女の店員さんが混乱して注文を間違えてしまうというほのぼのコジコジ系エピソードがありつつ、5分くらいで提供されました。
七菜矢つけ麺 全部のせ 1,100円くらい
つけ麺修行を初めて半年くらいにして、とうとうつけ麺1食1,000円を超えることに何ら疑問を抱かなくなってきてしまいました。
スープは前情報から察する限り、「青葉」に近い感じかなと思っていたのですが、マジで青葉に近い感じでした。
さっぱりしていてガンガン食べれます。
トッピングはチャーシュー、めんま、ネギ、味玉1/2の他、もやしとほうれん草があったのが印象的です。
麺は前回の池尻大橋での失敗から学び、普通盛りでオーダー。中盛り、大盛りまで無料。あつもりも可能とのことでしたが、今回は普通でお願いしました。
いや〜、普通に美味い。無料トッピングの豆板醤と魚粉、故障を少しずつ加え味を変えながら食べると全然飽きずに最後まで美味しくいただけます。
半分くらい食べたらトッピングをどーーーーん!とぶち込んでいくスタイル。
もうこれは確立されています。もはやガンダムです。
今回は普通盛りということもあり、ちょうど良い感じで食べ終わりました。
うん、ここは立地も良いのでおすすめです。ただし、錦糸町のつけ麺系の中では良くも悪くも一番尖ってない、優等生タイプかな〜と思いました。
そうそう、まるでシュレディンガーの猫のように優秀でした。