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好み
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本日は下高井戸。10年前、学生時代はこの街をよく歩いておりました。勉学にも力を入れず、何かと言えば安い酒を飲み、何も知らない生意気なガキの分際で、この世の全てを知っているかのような不思議な自信があの頃は確かにあったように思えます。
その頃からあったのが、このばんやという中華そば店。15年以上も前からあるお店だったのに、当時の俺はその存在すら知らなかったのです。
こんな美味しそうなラーメン屋があるということを知ったのはつい先日。昔からラーメンと街の散策は趣味だったと記憶していたはずですが、なぜこの店の存在に気付けなかったのか。ぶいぶいやってたあの頃の自分は、捻れあがって出来た自意識で包まれた殻を剥がせば、浅はかで思慮に欠けた、何にも知らない木偶だったというわけです。
まあ話し始めたらこれくらいぼやいてしまうくらい学生時代の自分に辟易してしまっているため、なかなか訪れることのなかった下高井戸ですが、今回はばんやというお店を見つけてしまったから仕方がないということで、10年ぶりに訪れました。来てしまったからにはしょうがないと、軽く商店街を散策して、なんとなくしか残っていない記憶と照合しながらしんみりする儀式をちょっとした後で、メインディッシュのばんやに向かいます。
確かに、めちゃくちゃわかりづらいところにあるんですよね。小道を入ったところにポツンとあるんです。店の手前は焼き鳥屋さんかな、非常に良い香りがします。店内に入るとその雰囲気にちょっと感動。年季が入っていて、趣がめちゃくちゃあります。
卓上はこんな感じ。
調味料はGABANの胡椒のみ。というより、ブラック&ホワイトペッパーなんていう調味料を初めて見ました。結構よくあるものなんでしょうか?
つけ汁はこんな感じ。トッピングで増やしてもらったもやしと海苔と味玉は全てこちらに乗っています。チャーシュー(250円)という選択肢ももちろんあったんですが、自分の空腹度を鑑みてやめました。
醤油の香りが非常に心地いいのと、もやしの野菜の香りが食欲をそそりますな。
麺は太麺、細麺を選べるシステムで、今回は細麺に。明るいストレート麺です。いたってシンプルな麺皿。
これは・・・。
懐かしい・・・。
懐かしいと行っても、決して昭和ではないんです。昭和を生きてはいませんが、平成のころに食べた「懐かしの/昭和のラーメン」ではないんです。これは平成のラーメン。ちょうど15年くらい前に地元の人気店で食べることができたあのつけ麺の味なんですよね。しかもそれが非常にうまくグレードアップされている感じ。
スープは節が効いていますが、あくまでスープの外側。中身はしっかり動物系のスープが支える。そこに硬めの醤油ががっちりと組み合わさって、非常に美味しいスープになっています。こってりせずに比較的あっさりでマイルド、そして体に優しそうなスープではあるのですが、食べれば食べるほど旨味が膨れ上がっていく感じがします。これは太麺でも全然よかったかもしれない。
そんでこのもやしがシャキッとしていて本当に美味しい。奥に潜む穂先メンマもものっそい美味しい。たまりません。スープは無化調、水は全て自然回帰水を使っているとのこと(自然回帰水ってなんすか)で、非常に食材に対するこだわりを感じます。
結局スープは割らずにほとんど飲んでしまいました。めちゃくちゃ美味しかったです。近くにお住いの方はぜひ行ってみてください。場所分かりづらいけど、めちゃくちゃ美味しいんで頑張って見つけてください。
ごちそうさまでした!